2019年3月31日、日本の初代政府専用機B747-47C、2機が任務を終えました。
今回の特集では初代政府専用機の雄姿を写真で振り返ります。


− B747-47C −
政府専用機は航空自衛隊(JASDF)の特別航空輸送隊第701飛行隊が運行・管理をしており、
国賓等の輸送と緊急時における在外邦人救出などに使われます。
初代政府専用機はB747-400型機がベースで2機導入されました。導入予算はおよそ360億円でした。
1991年に受領、1993年2月に初任務に就き、その後349回の任務をおこないました。
2019年3月の退役までに100カ国269カ所に寄航し、地球365周分にあたる約1460万キロを飛行しました。


↑羽田空港にアプローチ中の2号機(2017/01/11撮影)



レジ製造/ライン番号受領離日備考
1号機20-110124730/8161991年9月17日2019年6月27日旧レジ:JA8091
2号機20-110224731/8391991年11月18日2019年6月17日旧レジ:JA8092



 写真で振り返るB747政府専用機




新千歳空港に着陸する1号機(2013/08/19撮影)


羽田空港を離陸する1号機(2015/04/26撮影)


夕日に照らされて離陸滑走する2号機(2015/04/26撮影)


羽田空港を離陸する2号機(2015/04/26撮影)


羽田空港を離陸し、千歳基地向かう2号機(2017/12/20撮影)


羽田空港を離陸する2号機(2018/06/03撮影)


千歳基地航空祭に展示される2号機(2018/07/22撮影)


千歳基地航空祭に展示される1号機と2号機(2018/07/22撮影)


タラップが付けられた2号機(2018/07/22撮影)


L1ドアに付けられたエンブレム(2018/07/22撮影)


1号機のノーズギア(2018/07/22撮影)


2号機のメインギア(2018/07/22撮影)


主翼下の日の丸と機体後部(2018/07/22撮影)


ゼネラル・エレクトリック社製CF6-80C2エンジン(2018/07/22撮影)


主翼先端に取り付けられたウイングレットと尾翼(2018/07/22撮影)


下から見上げる胴体後部(2018/07/22撮影)


前方貨物室に装備されているエアステア(2018/07/22撮影)


正面から見た1号機(2018/07/22撮影)


27年も使われたと思えないほどきれいな状態の1号機(2018/07/22撮影)


向かい合って展示された1号機(右)と2号機(左)(2018/07/22撮影)


 羽田最後の離陸


3月末に任務を完了した初代政府専用機は羽田空港で貴賓室の取り外しなどの売却整備をおこないました。
2019年6月17日には2号機が先に千歳基地から離日しました。
続いて1号機も6月26日に羽田空港から千歳基地に戻り、その翌日離日しました。

6月26日の羽田空港最後の離陸を撮影しましたので、その様子をご覧ください。



第2ターミナル前を通ってRWY16Lに向かいます。


最後を飾るにふさわしい晴天です。


機首部分をアップで見てみます。貴賓室が取り外され向こう側の窓が見えます。


RWY16Lから離陸。


千歳までの回送なので軽々ローテーション。






左旋回し、一路北へ。


さようなら、お疲れさまでした。



こうして初代政府専用機は日本から去って行きました。
いつでもピカピカに磨かれ、惚れ惚れするほど美しかったB747型政府専用機、
今はその輝かしい活躍に拍手を送りたいと思います。

アメリカに飛んだ後は貨物機に改修されるとの噂もあり、今後の活躍にも期待したいところです。
4月1日からは2代目のB777型政府専用機が任務に就いています。