三菱航空機が開発している"三菱リージョナルジェット"、通称MRJ。
三菱リージョナルジェット(MRJ)
MRJ撮影1日目
MRJ撮影2日目
現在は飛行試験を実施中ですが、2016年8月末にも飛行試験の舞台は
アメリカ・モーゼスレイクへ移される予定です。
機体がモーゼスレイクにフェリーされる前に名古屋飛行場での飛行試験を撮影してきました。
MRJは三菱航空機が2008年に開発を始めた国産初の小型ジェット旅客機です。
飛行試験初号機は2014年10月18日にロールアウトし、2015年11月11日に初飛行に成功しました。
全5機の飛行試験機によって2500時間の飛行試験をおこない、国土交通省航空局による型式証明を取得します。
初号機から4号機までは気象条件のよいモーゼスレイクにて飛行試験がおこなわれますが、
5号機については国内での試験が予定されています。
計画では2018年中頃にローンチカスタマーであるANAに納入されます。
試験機一覧(2016/08現在)
レジ モデル 製造番号 登録日 初飛行 塗装 備考 飛行試験1号機 JA21MJ MRJ90STD MSN10001 2015/10/27 2015/11/11 MRJ3色(黒・赤・金ライン) アメリカで試験飛行予定 飛行試験2号機 JA22MJ MRJ90STD MSN10002 2016/05/23 2016/05/31 MRJ1色(赤ライン) アメリカで試験飛行予定 飛行試験3号機 JA23MJ MRJ90STD MSN10003 − 2016/09予定 MRJ1色(黒ライン) アメリカで試験飛行予定 飛行試験4号機 JA24MJ MRJ90STD MSN10004 − 2016/09予定 MRJ3色(黒・赤・金ライン) アメリカで試験飛行予定 飛行試験5号機 JA25MJ MRJ90STD MSN10005 − − ANAカラー 国内で試験飛行予定 強度試験機 − − − − − 未塗装 全機静強度試験機 強度試験機 − − − − − 未塗装 疲労強度試験機
2016年8月10日、MRJの飛行試験を撮影するために名古屋飛行場に行ってきました。
今回は飛行機ではなく、新横浜8:59発の"のぞみ157号"に乗り、名古屋駅へ向かいました。
1時間半ほどで名古屋駅に到着。
その後、"あおい交通"の直行バスに乗り、11:00頃には名古屋飛行場に到着しました。
名古屋飛行場の展望デッキに到着です。
開放的で気持ちのいいデッキです。夏休みなのに人が少ないです。
この日は中部国際空港(セントレア)にSQのA380が飛来したので、ギャラリーが少なかったのでしょう。
撮影機材を準備しFDAの金ちゃんを撮影していると背後に...痛恨のミス!
MRJがちょうど着陸したところでした。慌てて望遠レンズに付け替えて撮影。
この角度でようやくレジが確認できました。JA21MJ、飛行試験1号機です。
尾翼先からは大気圧を測定するスタティック・プレッシャー・コーンが伸びています。
ほぼ真横から見たMRJ。ノーズは思っていたよりも尖っている印象です。
この後は2度目の試験をおこなうこともなく、この日のMRJ撮影は終了しました。
MRJ以外にも名古屋飛行場はいろいろな飛行機が離発着するので夕方まで撮影を楽しみました。
名古屋飛行場を拠点にするFDA機。1号機はレッドです。
ドクターヘリや報道ヘリなどの拠点にもなっています。
航空自衛隊所属のF-15DJ イーグル。
航空自衛隊のYS-11Pも飛来しました。
2016年8月11日、山の日という祝日なので飛ぶのか不安でしたが、再び名古屋飛行場を訪れました。
今日の目的は飛んでいるMRJを撮ることです。
まずは空港周辺の施設見学から始めたのですが、これが今回の旅2度目のミス!
最終組み立て工場の写真を撮っている最中にMRJは離陸してしまいました。
まさか、こんなに早く飛行試験に出てしまうとは...
ターミナルにある三菱航空機の事務所もMRJ仕様になっています。
建設中のMRJ塗装工場。
塗装工場と最終組み立て工場の間にかかる歩道橋もMRJ。
両工場間をMRJが往来するため、道路が一部補強されているのがわかります。
完成したばかりのMRJ最終組み立て工場。最大で12機が入るようです。
空港と最終組み立て工場の間にある道路も補強されています。
空港に繋がる道路。完成した機体はここを通って空港に運ばれるようです。
一度展望デッキに行き少しだけ撮影して、旧国際線ターミナルに向かいました。
旧国際線ターミナル。現在は"エアポートウォーク名古屋"という商業施設になっています。
左側の車が止まっている場所はかつての駐機場です。PBBが付いていた渡り廊下が残っています。
ターミナルだったことを思い出させてくれるこんな案内板もありました。
機能はしていません。
出発ロビーはアミューズメントエリアになっています。
5Fの展望デッキからはRWY34に着陸する機体を眺めることができます。
13:40頃、MRJがようやく戻ってきました。
離陸してからおよそ5時間後、無事に着陸しました。今までで飛行時間は最長だったようです。
試験のためスラストリバーサーを使わずに減速。
空港の展望デッキに戻ると飛行試験2号機(JA22MJ)がエンジンテストをしていました。
エンジンカウルを開け、数時間試験をおこなっていました。
2日目も飛行試験は1号機の1度だけでした。
訪れたのはお盆の時期、しかも2日目は祝日で機体を見られるかすらわからない状態でしたが、
2日とも飛行試験をやっていました。
飛行試験のスケジュールは非公開でいつ飛ぶのかわかりません。
そんな中、2日間とも撮影できたのは運がよかったのかもしれません。
アメリカへフェリーされる日も近づいてきたので、今回撮影できて本当によかったです。
あとは試験がすべてうまくいき、無事に就航する日が来ることを願わずにはいられません。